タカネスミレ

 

【多く見られる山と花期】
秋田駒ヶ岳:6月上旬~下旬
岩手山:6月上旬~7月中旬

秋田駒ケ岳大焼砂 6月中旬

秋田駒ケ岳大焼砂 6月中旬

 

岩手山山頂お鉢 7月中旬

岩手山山頂お鉢 7月中旬

 梅雨の晴間は山の花たちが最も輝くとき。
 秋田駒ケ岳は、東北の山とは思われない峻険な山岳景観とみごとな火山地形、尾根を彩る高山植物たちが、訪れる人たちの心をとらえて離しません。
 秋田県との県境尾根「横長根」の上部では、タカネスミレが火山砂礫地帯を黄色に染めます。一帯は風の通り道。残雪の山腹を吹き上げる冷たい風。猛烈な勢いで、油断をすると吹き倒されそうになります。
 撮影のために三脚を低く据え、ファインダーを覗いていると、時折小粒の砂礫が顔面を襲う。冷たい強風に指もかじかむ。そんな過酷な条件下でも、タカネスミレは砂礫に深く根を下ろし、鮮やかな黄色の花を咲かせています。その環境適応力には舌を巻くばかりです。
 スミレの仲間は種類が多く判別が難しい。色も多様ですが、高山に生えるスミレは何故か黄色が目立ちます。タカネスミレをはじめキバナノコマノツメ、オオバキスミレなど、花だけを見ると私には区別が付きません。
 タカネスミレは国内では最も標高の高い所に生育するスミレとされ、高山の砂礫地にみごとな群生をみせます。草丈は5~10センチほど。県内では秋田駒ケ岳と岩手山に多い。
 この花が咲くと、高山植物の女王・コマクサの登場も間近いと、期待が膨らみます。